「結構」の訳に関して-2003年3月19日追記

strange calligraphy(奇妙な結構)
in the barbed wire fence(有刺鉄線の中に)
bindweed(ヒルガオ)

paul t conneally/ポール・コネリー
和訳/玉簾

 “calligraphy ”の直訳は「書道、筆跡、書法」となります。
まず、私は“calligraphy”を「筆跡」と解釈して、ホロコーストの写真集から
ユダヤ人が付けていた星のマークを切り取り俳画に貼りました。
これは星のマークに描かれた“JUDE”という筆跡に掛けてあり、
この星の形はヒルガオの花の形に掛けてあります。
この時点で「筆跡」はもう絵に出てしまっているので、和訳をするに当り、
今度は「書法」という面から考えました。

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しょほう【書法】ショハウ

1.文字の書き方。点画・結構・筆順など。筆法。
2.文章の書き方。
(広辞苑より)
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この中から書道の「結構法」を取り上げました。
それ以外に普通に「結構」で辞書を引くと

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1.かまえつくること。組み立てること。

「いたづらに殿堂精藍を--する」「文章の--」

2.たくらみ。もくろみ。計画。

平家物語(3)「ひとへに基房亡ずべき--にて候也」

3.したく。用意。

4.申し分の無いよいこと。よいこと。

(広辞苑より)
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とあり、書道の「結構」と従来の「結構の意味の1,2」まで合わせると
解釈が広がりこの句に合う意味を多く含んだイメージを造れると思い
この言葉を選びました。

尤も、和訳にこのような説明が必要になってしまうのはどうかと思いましたが、
この句の内容の重さをできるだけ失わないような“calligraphy ”に代わる一言が
この言葉以外に見つかりませんでした。

この言葉の組み合わせの中から皆様の「奇妙な結構」というものを
イメージしていただければ幸いです。

玉簾

 

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